音楽と自分

最近自分の近くに存在を感じるようになったものがある、それは音楽。今まで自分のお金を出して買いたいと思ったCDは数える程もない。それは自分の生活には、あまり必要のない要素だと思っていたからだと思う。しかし最近はどうだろ、体が水を欲するかのように、自然と求めている自分がいる。いい曲を聞きたい、自分が最高にリラックスできる曲を聞きたいと。

頭の中に強く残る音楽との記憶がある。19才の夏に東南アジアを初めて旅し、最後に寄ったタイの小さな島での時のことだ。辺りはちょうど日が沈み、浜辺にあった安っぽいビーチベットに腰をかけ、友達と二人でその時の旅について振り返っていた時、心地よい波音と共に緩やかなレゲエの曲が流れていた。緊張と興奮の連続だったこの旅の疲れを一瞬で洗い流し、本当に旅に出て良かったと心の底から感じさせてくれたひと時だった。耳先だけで聞くのではなく、体全部が音楽に浸っているような、とても心地の良いものだった。

乾いた体を潤してくれるようなそんな時間を音楽と共に過ごしたいと最近感じている。